【夏を楽しむおすすめイベント特集】

暑い暑い南国・台湾の夏だからこそ楽しめるイベントを目当てに、台湾のあちこちに足を延ばしてみませんか。

夏至の日に、太陽と地面の角度が「完全な」垂直になる北緯23.5度の線が「北回帰線」。台湾島を東西に横切っている北回帰線は、亜熱帯と熱帯の境界でもあります。
旧暦5月5日の端午節や夏至を迎える6月には、南国・台湾は本格的に暑くなってきます。6月・7月・8月・9月の4か月間にわたり行われるのが「台湾仲夏節(Solar 235 Festival in Taiwan)」です。
「台湾仲夏節」では今年、5つのテーマを設定。「ちまきの香りとドラゴンボート」、「夏至235」、「お茶・コーヒー・かき氷をどうぞ」、「台湾グルメフェスティバル」、「鉄道旅の楽しみ」という、夏らしいテーマに沿ったたくさんのイベントが台湾各地で開催されます。
端午節のドラゴンボートレース、夏至を祝う音楽会、グルメを楽しめるイベントやマルシェ、学びや発見がたくさん得られる博物館・美術館イベントなど、多彩なイベントの詳細は公式サイトをご覧ください。

公式ホームページ:https://summerfestival.taiwan.net.tw/ja

「台湾仲夏節2024」の中から、いくつかの注目イベントを紹介します。

東海岸

東海岸大地芸術節(東海岸ランドアートフェスティバル)

台東では、今年で記念すべき10回目を迎える「東海岸大地芸術節」が、6月21日から9月下旬まで開催されます。今年のテーマは「流れる境界となるために」。満月の日に開催される月光・海音楽会、アーティストたちによるランドアート制作、そして関連イベントワークショップなど、夏の東海岸に鮮やかな色どりを添えてくれます。
今年は、マレーシア出身の陳抒漫、日本出身の衫原信幸と中村綾花、インドネシア出身のA. Mada Sukarawan、東海岸のアミ族のアーティストApo’ Chen ZhaoxingとWang Tingら5組のアーティストが作品を制作。台東県成功鎮のビシリアン公園や、都歴ビジターセンターなどに設置されています。誰もが見て、感じて楽しめるランドアートとなる予定です。今年度の作品だけでなく、歴年の作品も花蓮県と台東県のあちこちに展示されているので、電車やバスを使いながら東海岸ランドアートフェスティバルの作品を巡る旅を計画するのも楽しいでしょう。

インドネシア出身アーティストA. Mada Sukarawan

作品名・Jukung/台東県・成功ビシリアン公園

日本出身アーティスト:
杉原信幸×中村綾花

作品名・在海與⼭之間-漂流神/
台東県・成功ビシリアン公園

アーティスト:Lafin Sawmah×Heidi Yip
作品名:The Cupsule / 台東県成功鎮宜湾村 / 2023

アーティスト:伊祐‧噶照
作品名:月亮住在這裡 / 台東県台東市加路蘭 / 2021

またこのフェスティバルに欠かせないのが、東部海岸国家風景区-都歴ビジターセンターにて開催される「月光・海音楽祭」です。6月から9月の満月の日に合わせて開かれる音楽会で、目の前に広がる太平洋の水平線からあがる満月を背にしたステージで夕方に開演。国内外のアーティストたちのパフォーマンスが繰り広げられます。今年は、昨年の旧正月年越しイベントで話題になった日本の僧侶ボーカル音楽プロジェクトの薬師寺寛邦や、国際的に名高い台湾の太鼓集団のテンドラムアートパーカッショングループ、インドネシアの国宝南僑舞踊団、アイルランドのRIUCHI舞踊団などが招待予定となっています。その他、東海岸を代表する台湾先住民アーティストのサンプイやスミンも登場します。入場は無料ですが、6月22日の「流動するあなたと私」、7月21日の「流動する魂」の二回については有料となっており、9m88、黄大煒、Fire EX、KASIWAなど台湾音楽界の第一線で活躍するアーティストが出演する予定です。

マルシェ部門は、花蓮・台東の生活美と地元の文化的価値を強く意識したグッズが印象的。選りすぐりのクリエイター達による環境保護要素を取り入れた手作りの作品や、環境保護を意識し、地元の食材を活かしたグルメなどのブースが並びます。花蓮や台東の美しい自然やのんびりとした雰囲気を味わいながら、大自然と融合する音楽に浸ったり、ランドアートを探す旅に出てみましょう。

2024アーティスト・イン・レジデンスで参加したアーティストを含む記者会見の様子

下記は今年参加のアーティスト。(アーティスト名前/作品名/作品の設置場所)
·陳依慧CHEN YI HUI/癒室/花蓮県・花蓮ビジターセンター
·Apo’陳昭興、王亭婷/等待漲潮-mataktak大出/花蓮県静浦・太陽広場
·杉原信幸×中村綾花/在海與⼭之間-漂流神/台東県・成功ビシリアン公園
·I Made Sukariawan/Jukung/台東県・成功ビシリアン公園
·陳抒漫/蕨處逢⽣ – Vitality in Ferns/台東県・都歴ビジターセンター

https://www.eastcoast-nsa.gov.tw/teclandart/zh-tw
詳細は公式ホームページをご覧ください。

月光・海音楽会

●日時:6/21、22、7/21、22、 8/20、21、 9/19、20
※6/22、7/21のみチケット販売制、その他は無料
●会場:東部海岸国家風景区・都歴ビジターセンター(台東県成功鎮信義里新村路25号)
●時間:マルシェ16:00〜21:30/音楽会17:00〜22:00

●台東駅からのアクセス:
「台東」駅または台東バスターミナルより直通シャトルバスを運行。または成功行き、静埔行きの興東バスに乗り「東管処」バス停下車後徒歩約10分、台湾トリップバスに乗り「アミ族民俗センター(阿美族民俗中心」バス停下車徒歩約5分。

●所要時間:約1時間

高雄市・屏東県

「FUN遊高屏・清涼呷冰」(FUN高雄・屏東で遊ぶ かき氷(アイス)を食べて涼もう)

高雄市の内陸部に位置する茂林国家風景区管理処が主催する真夏のイベント。「かき氷(アイス)を食べて、涼む夏」は、高雄市、屏東県の三地区(三地門郷、霧台郷、瑪家鄉)にて6月1日から9月30日まで開催されています。この期間に美濃客家文物館や台湾原住民文化園区など、イベントに加盟している観光スポットを利用することで、旗山サトウキビ工場や銘泉生態レジャー牧場など各地の加盟店舗のかき氷やアイスキャンディー、その他の冷たいデザートの無料クーポンがもらえるという、遊んで楽しい、味わってうれしいイベントです。

このイベントを高雄市内でPRするためのポップアップイベントが、7月13日に開催されます。大型デパート・夢時代(ドリームモール)の広場にて、音楽会、マルシェ、ゲームコーナーなどを楽しむことができます。会場では、今イベントの加盟観光スポットの紹介だけでなく、様々なかき氷、アイスキャンディーが一堂に集結し、高雄の美味しい夏のデザートを一気に味わうことができます。
台湾の中でも南部に位置する高雄は真夏の平均気温は30度越え。建物内や公共交通機関ではクーラーがしっかりと効いているところが多いですが、屋外では熱中症対策を。

台湾仲夏節 「FUN遊高屏・清涼呷冰」(FUN高雄・屏東で遊ぶ かき氷(アイス)を食べて涼もう)ポップアップイベント

●日時:7月13日

●時間:10:00〜16:00

●会場:高雄 夢時代(ドリームモール)広場

「FUN遊高屏・清涼呷冰」(FUN高雄・屏東で遊ぶ かき氷(アイス)を食べて涼もう) 
https://www.maolin-nsa.gov.tw

●日時:6月1日〜9月30日

●場所:各観光スポット

南投

南投星空フェスティバル(南投星空季)

台湾で大人気のキャラクターとコラボし、南投の名所をモチーフにしたポスターも注目を集めています。

台湾の真ん中に位置する南投県。台湾最高峰3952ⅿの玉山や、レイクリゾート・日月潭、避暑地として人気の清境農場(標高1750ⅿ)など、自然豊かな美しいところです。ここでは、光害のない美しい星空が望めることから、星空フェスティバルが開催されます。第六回目を迎える今年のテーマは「森と空に癒されナイト」。南投の森林からのんびりと夏の夜空を眺めて、リラックスした時間を過ごしましょう。7月30日から31日にかけてはみずがめ座δ(デルタ)流星群、8月12日から13日にかけてはペルセウス座流星群を観測することができます。特に今年のペルセウス座流星群は、条件が揃えば1時間に100個ほどの流星を見ることができるとのこと。 5月25日に行われたマルシェと音楽会からなるオープニングイベントを皮切りに、8月3日に「森と星の癒し茶会パーティー」が渓頭自然教育パークにて、10月12日には東埔温泉広場にて「美しき星の世界メインイベント」が行われます。どちらも、南投で活躍するアーティスト達による音楽会と、地元のグルメや名産品が並ぶ星空マルシェが開かれるほか、薬草ボールのDIYや、ティーパーティー、星占い体験や、クイズコーナー、星座観測ガイドなど、様々なイベントが予定されています。

社団法人南投県竹鹿文化芸術観光による竹鹿竹楽団

2023年会場の様子

星座ガイドツアー

南投には東埔温泉、盧山温泉、埔里温泉など有名な温泉もたくさんあり、温泉と組み合わせてのんびりと夏の夜を南投の空を眺める旅の計画を立てるのも楽しいかもしれません。今年の夏は南投で素敵な思い出を作りましょう。
真夏の台湾とはいえど、南投の山間部は夜間の温度が急激に冷えることも。寒暖差に気をつけてお出かけください。

森と星の癒し 茶会パーティー

●日時:8月3日(土)18:00〜20:00

●場所:●渓頭自然教育パーク 南投県鹿谷郷森林巷9号
●渓頭自然教育パークまでのアクセス:
「台北」駅から高速鉄道に乗り「台中」駅下車、台湾トリップバス渓頭線に乗り換え「渓頭」バス停下車徒歩8分。

●所要時間:約2時間45分

美しき星の世界 メインイベント

●日時:10月12日(土)18:00〜20:00

●場所:東埔温泉広場

●東埔温泉までのアクセス:
「台北」駅から高速鉄道に乗り「台中」駅下車、台湾トリップバス集集線に乗り換え「集集」バス停下車、その後、台湾トリップバス東埔線に乗り換え「東埔」バス停下車。

●所要時間:約5時間

基隆

島のライフフェスティバル(島嶼生活節)

台湾北部の港町・基隆の和平島で行われる島のライフフェスは今年で三年目。ライブイベント及びマルシェが9月7日と8日に行われます。暑いからこそ楽しい、真夏の台湾を思いっきりエンジョイできるイベントとなっています。
フェスティバルが行われる和平島は、基隆港の北東側に位置し、3つの島から形成される、台湾本島から一番近い離島です。全長100mほどの和平橋を車や徒歩で行き来をすることができ、普段から家族連れやカップル、台北からのショートトリップ客でにぎわう人気のスポットです。和平島内のジオパークでは、海蝕によって作られた珍しい形の岩や景観を眺めながら散歩したり、水際で遊んだりすることもできます。おみやげショップや、カフェも併設されています。

海蝕によって作られた奇岩や景観を楽しめる和平島地質公園

二日間にわたって開催されるスローライフ音楽会では、地元出身の歌手・廖文強や、日本でCDを発売したこともある南国的アーバンメロウポップバンド・Wendy Wander、大人気のバンド・宇宙人(COSMOS PEOPLE)、The Loopholeなども登場予定。潮風に吹かれながら、飲み物片手に台湾の流行音楽を聞いてみるのも楽しいでしょう。

マルシェ部門では「循環の島」「創造の島」「探検の島」というテーマのもと、地元のグルメや、環境に配慮したブースが出店します。使い捨ての食器やストローなどを排除し、プラスチック使用量削減を推進しており、マイ食器を持参すると割引が受けられるサービスも。フェスティバルに参加しながらクリーンでロハスな暮らし、スローライフの考え方やSDGs、島の生態学を学ぶことができる、ジオパークならではのイベントとなっています。

https://www.northguan-nsa.gov.tw

●日時:13:00〜20:40

会場:和平島地質公園 基隆市中正區平一路360號
●電話:02-22463-5452

●和平島までのアクセス:

「台北」駅から台湾鉄道に乗り「基隆」駅下車、駅前の基隆市バスターミナルより101番バスに乗り「和平島公園」下車、道なりに徒歩8分。

●所要時間:約1時間半所要

かき氷パラダイス・台湾

夏の風物詩といえばかき氷。台湾スイーツの代名詞であるマンゴーかき氷のほか、氷自体にミルクやチョコレートなどの味が付いているフワフワの雪花氷など、台湾のかき氷はバリエーションに富んでいます。真夏の暑い台湾で食べれば瞬時にクールダウン、このシーズンにおすすめの定番かき氷から、機会があったらチャレンジしてほしいちょっと変わったかき氷を紹介します。

マンゴーかき氷

太陽のような元気な色のかき氷の王様。一口ほおばれば口の中にトロピカルで濃厚なマンゴーの香りが広がります。一年中食べられるお店もありますが、マンゴーの旬は夏。5月から8月頃の一番香り豊かなフレッシュマンゴーのかき氷は台湾旅行で絶対食べるべき逸品です。


四宝氷

一見何もかかっていないように見えますが、中には4種類のトッピングが隠れている、台湾かき氷の定番。店頭のガラスケースに並ぶタピオカ、モチモチのお餅、仙草ゼリー、小豆、緑豆、パッションフルーツジャムやタロイモ、梅などから4つ選んで盛りつけてもらうと、その上に氷と黒糖シロップをかけてくれます。


月見氷

夜空に浮かぶ満月に見立てた生卵の黄身が小豆の上に乗っています。混ぜて食べると黄身のまろやかさが小豆とよく合って、クリームのような味わいとなっています。


キャラメルかき氷

熱々の芋圓(イモの粉で作った団子)とタピオカがセットでついてきます。押し固めた氷に、キャラメルシロップと練乳がたっぷりとかけられており、まるでアイスクリームのような食感。続いてお団子やタピオカを一緒に口に運べば、冷たさと温かさを一度に楽しむことができます。