台湾の新年の大型イベント「2026台湾ランタンフェスティバル」は、来年(2026年)3月3日(火)に開幕します。今年の会場は、8年ぶりの開催となる台湾南部の嘉義県です。
メインランタン会場は、台湾高速鉄道(新幹線)の嘉義駅が最寄り駅となります。高速鉄道の台北駅から嘉義駅は最速で73分、通常90分程度です。
▼嘉義の観光大使になったのは、漢字から生まれたキャラクター。名前は嘉嘉(ジャジャ)と義義(イーイー)、二人合わせて「嘉義ちゃん」です。

「2026台湾ランタンフェスティバル」では、干支をモチーフにしたメインランタンではなく、「阿里山の神木」をデザインしたものとなります。アーティスト・姚仲涵(ヤオ・ジョンハン)氏が手がけるもので、作品名は「光沐―世界の阿里山」です。高さ21メートルに達するメインランタンの外部構造には再利用木材を使用し、サステナブルとエコロジーへの思いを表しています。
メインランタン会場全体も、阿里山をイメージした「標高」の概念を取り入れたデザインとなります。会場中心に設置されるメインランタンを「最高峰」とし、会場外側から内側に向けて徐々に高さのあるランタンを立体的に配置することにより、光あふれる世界へいざなわれていく空間をつくりだします。
多層的な構造と流動する光・音・霧の演出が、一日の間に変化し続ける阿里山の豊かな表情を想起させ、山林に宿る生命のリズムとエネルギーの循環を表現します。没入型の演出により従来とは異なる鑑賞体験を創り出す来年のメインランタンに、大きな期待が寄せられています。
メインランタン会場の広さだけでも約6.7ヘクタール(東京ドーム約1.4個分)に及び、メインランタン会場に併設する嘉義県政府ランタン会場と合わせて、合計約24.3ヘクタール(東京ドーム約5個分)と広域エリアで光の饗宴が計画されています。
広大な敷地に輝く色とりどりのランタンは、2026年の始まりを華やかに照らし出してくれることでしょう。

なお、高速鉄道嘉義駅をはじめ、嘉義県市の各地からの無料送迎シャトルバスも運行される予定です。詳細は今後随時発表されます。
▼2026台湾ランタンフェスティバルin嘉義
◎開催期間:2026年3月3日(火)~3月15日(日)
◎会期:計13日間(3月3日にメインランタン点灯式、15日に閉幕式)
◎会場:嘉義県太保市
➤メインエリア…高鉄嘉義駅より車利用で約6〜7分/約6.7ヘクタール
➤県政府ランタンエリア…メインエリア周辺、嘉義県政府前広場、国立故宮博物院南部院区/合計約24.3ヘクタール
嘉義ならではの観光スポット
ランタンフェスティバルがきっかけで嘉義を訪れたら、ちょっとディープで味わい深い、嘉義を探索してみませんか?嘉義は、特色あるグルメや文化の宝庫です。
国立故宮博物院南部院区
台北の北部院区と並ぶ博物館として2015年に開館した国立故宮博物院南部院区は、今回のランタンフェスティバル会場にもっとも近い観光スポットです。フェスティバル期間中には、常設展に加え、明・清代の皇帝の居所・乾清宮の玉器や、清朝の金銀装飾品の特別展も開催されているので立ち寄ってみてはいかがでしょう。
▼国立故宮博物院南部院区(奥)と蒜頭製糖工場文化パーク

故宮博物院南部院区のすぐ北側には、蒜頭製糖工場文化パーク(蒜頭糖廠蔗埕文化園区)があります。1906年に作られた製糖工場跡で、当時の建物や設備機械が保存されています。サトウキビ運搬用の鉄道「五分車」に乗ることもできます。台湾糖業が管理するこの施設では、アイスクリームや地元特産品を購入することもできます。
▼絶景を楽しめる世界三大登山鉄道のひとつ・阿里山林鉄

阿里山林業鉄道は、阿里山で採れた木材を運搬する鉄道でした。現在は旅客を乗せ、嘉義駅と阿里山駅の間、高低差2000メートル以上をつないでいます。阿里山森林遊楽区内には支線もあります。
また、阿里山は台湾原住民族・ツォウ族(鄒族)のふるさとでもあり、阿里山地域には彼らの伝統文化を体験できる施設もあります。また、高品質で名高い阿里山烏龍茶の産地であると同時に、希少な台湾産コーヒーの産地でもあります。

