宜蘭からフェリーで約35分、ウミガメのような形の「亀山島」。上陸可能なのは3月〜10月まで。
(※1)
雪山トンネルを抜けたら、そこは宜蘭。
宜蘭海岸への扉を開き、気軽に出かけましょう。
三方を山に囲まれ、肥沃な蘭陽平原を有する宜蘭は、のどかな田園地帯が広がり、電車・バスのアクセスもよく、台北からのワンデートリップにおすすめの場所です。その海のわずか111㎞先には日本最西端の与那国島があり、日本との交流も精力的に行われています。太平洋を見渡せば亀山島が望め、島周辺の海域ではドルフィンウォッチングや各種マリンスポーツも楽しめます。南方澳や烏石港など観光漁港も多く、港では新鮮な海鮮グルメが味わえるのも魅力。宜蘭海岸ならではの緑豊かな山と鮮やかな青い海も満喫できます。さらに今台湾で人気の温泉もあり、なかでも駅から徒歩で行ける礁渓温泉(※1)は無料の足湯もたくさんあります。市内には日本統治時代に建てられた宿舎や官舎、病院跡などがリノベーションされて、おしゃれな記念館やカフェになっていたり、レトロな路地歩きが楽しめます。
また宜蘭に向かう途中、ぜひ立ち寄りたいのが「台湾仲夏観光祭」のイベント会場のひとつになっている福隆地域。「東北角福隆ライフフェスティバル」では、夏の特別なプログラムが用意され、“台湾の夏”の魅力がたっぷり楽しめます。
台北からのアクセス:台北バスターミナルから葛瑪蘭バス1916番などに乗り「宜蘭」下車もしくは台湾鉄道で「宜蘭」下車。
所要時間:台北バスターミナル/約1時間、台湾鉄道/約1時間10分
2000年から始まった宜蘭緑色博覧館のイベントは、今や台湾内だけでなく海外からも人気です。
今年で25周年を迎える宜蘭グリーンエキスポのテーマは「地球学院 Earth Academy」。16の展示館が予定され、SDGsを取り入れた新しい生活スタイルを提案します。入場者はこの地球学院の新入生となって各エリアを巡り、日常生活の食事、衣服、住居、移動、娯楽など、多面的に遊びながら、地球をより良くしていく方法を学ぶことができるという試みです。また「失踪した先輩を探せ」という大がかりな謎解きゲームも用意され、地球、自然との共存方法について学べ、地元の農産物や加工品の物産展エリアではグルメも楽しめます。さらに、開催地の武荖坑風景エリアは、宜蘭県の名勝地として知られており、新城渓のほとりでは水遊びが楽しめ、ハイキング、トレッキングができる林道が整い、キャンプやバーべーキューの施設も用意されています。学ぶだけではなく、宜蘭の自然を満喫できるイベントです。
グリーンエキスポ公式HP:https://igreen.ilantravel.com.tw/
武荖坑風景エリア
会場:宜蘭縣蘇澳鎮武荖坑路75號
日時:3月30日(土)〜5月12日(日)
入場料:土日祝日250元 平日150元
宜蘭駅からのアクセス:駅前から1766番南方澳行きのバスに乗り、「東城」駅下車、徒歩5分。
所要時間:1時間
今年で第17回を迎えるライフフェスティバル及びサンドアートフェスティバル。会場の福隆海水浴場は雙溪河の河口に位置し、海水浴が楽しめるだけでなく、ウィンドサーフィンや、サーフィン、カヤックなどのマリンスポーツでにぎわう台湾有数のビーチリゾートです。ビーチレジャーに加えて、週末には音楽ライブやマルシェなども行われます。レンタサイクルで海岸線から舊草嶺環狀線という古道を巡ったり、全国的に有名な駅弁の「福隆弁当」を楽しんだりするスローライフなレジャープログラムが用意されています。宜蘭海岸ならではのゆっくりとした時間を過ごしてみてください。
サンドアートフェスティバル
毎年国内外のサンドアートのアーティスト達によるビックフェス。国際サンドアート協会も認めるサンドアートに適した砂と水のみで象られる壮大なアートは圧巻です。去年はディズニー100周年記念、今年のテーマは5月頃に発表されます。お出かけの際は、日焼けや熱中症対策を行いましょう。
会場:新北市貢寮区興隆街36号
日時:5月31日~10月13日
入場料:150元
ライフフェスティバル
会場:新北市貢寮区興隆街36号
日時:6月~10月
(期間中各種イベントが予定されています)
メイン音楽イベント1:7月27日、28日
(テーマがグルメ&ビールとなるため成年向け)
メイン音楽イベント2:8月31日、9月1日(カイトアート、親子、子ども向け)
いずれも15時~20時、無料
台北駅からのアクセス:台湾鉄道「福隆」駅下車、海の方向に徒歩5分。
所要時間:約1時間
今年で23回目を迎える宜蘭国際こどもアートフェスティバルは、「こどもは我々の希望であり、健康かつ元気、創造的で夢を持ち、こどもの未来には無限の可能性がある」という宜蘭県の理念に基づく、文化行事となっています。国連教育科学文化機関(UNESCO)と提携する「国際民俗芸術祭協会」(CIOFF)により認定された、アジアで唯一の「子供」と「遊び」をテーマにした民俗のアートフェスとして宜蘭の夏休みに彩りを添えています。児童文化、伝統的な遊び、アート、音楽、ダンス、展示パネルなどを通じて、子供と大人が一緒に台湾の伝統文化や民俗芸術を楽しみながら学ぶことで、国際的な感覚をもってもらえるようなプログラムが用意されています。期間中は毎日、水遊びコーナーや、国内外のアーティストによる様々なパフォーマンス、体験コーナーなど盛りだくさんなイベントが用意されています。会場の冬山河親水公園では遊覧船も出ており、その豊かな自然と動植物を水の上から観察することもできてオススメです。
宜蘭国際こどもアートフェスティバル 公式ホームページ
https://www.yicfff.tw
会場:冬山河親水公園 宜蘭県五結郷親河路2段2号
日時:7月6日~8月18日
宜蘭駅からのアクセス:台湾鉄道「羅東」駅下車、台湾トリップバス緑21線に乗り換え「冬山河親水公園」駅下車、目の前。
所要時間:35分
高速道路用のトンネルとしては台湾一、世界でも第5位の長さを誇る雪山トンネル。2006年の開通以来、台北から気軽に行ける旅行スポットとして人気になった宜蘭は、日帰りはもちろん、宿泊するのもおすすめです。美味しくて楽しい宜蘭ならではのおすすめスポットをご紹介します。
各地の夜市を巡ったことがある夜市通の方にもおすすめなのが、活気あふれる羅東夜市です。他の夜市では見たことのない、オリジナリティにあふれる屋台が軒を連ね、夕方になるとどこからともなく人が集まりだし、人気の屋台はものすごい行列になります。行列屋台にハズレ無し!特に宜蘭名産の三星ネギを看板に出している串焼きや肉まん、揚げ物、宜蘭人のソウルフード「卜肉(プーロウ)」という豚肉の麹漬けフリッターのお店は要チェックです。他にも鴨肉、キンカンなど宜蘭ご当地ならでは特色あふれる屋台が並んでいて、台北からバスに乗ってこの夜市を楽しみに訪れる台北っ子も多いとか。駅から夜市への道も宜蘭のお土産屋が並び、とてもにぎやかです。ぜひお腹を空かせておでかけください。
宜蘭駅からのアクセス:
台湾鉄道新竹駅から台湾鉄道に乗り「羅東」駅下車、駅前の公正路を直進、興東路を左折、徒歩8分。
所要時間:約20分
2005年に新しく整備された「湯囲溝温泉公園」は、日本企業がデザインした、緑あふれる美しい和風庭園がある公園です。温泉街の中心に位置するこの公園では、木々の間から台湾の著名絵本作家の可愛らしいウサギ像が、いたる所で出迎えてくれます。無料の足湯もあちらこちらにあり、温泉街の雰囲気を気軽に味わいたい観光客や、お散歩途中の市民達の憩いの場となっています。温泉は炭酸水素ナトリウム泉で、水質は無色無臭。森林風呂エリアには台湾では珍しく裸で入れる男女別の有料公衆浴場や、ドクターフィッシュエリア、東屋などがあります。週末にはファーマーズマーケットも開催されるほか、浴衣(要予約)レンタルサービスがあり、国内外からの人気を集めています。
礁溪溫泉公園
宜蘭駅からのアクセス:
台湾鉄道に乗り「礁溪駅」下車、中山路を北上し公園路を左折、徒歩8分。
所要時間:約15分
台湾の伝統芸能・歌仔戯(台湾オペラ)の発祥地でもある宜蘭は、芸術の街としても有名です。今年で開館20周年を迎える国立伝統芸術センターは、雄大な冬山河沿いにあり、美しい自然景観を楽しめると同時に、1940年代をイメージして再現された赤レンガの街並みや、モダンデザインの建物など、古き良き時代へタイムスリップしたかのような気分が味わえます。レトロな衣装、昔懐かしい駄菓子、生活用品などの衣食住に関わるショップがあり、当時の生活体験や伝統工芸品の展示、DIY製作などに参加できたり、一日いても飽きません。演劇、音楽、舞踊、工芸、雑技などのテーマに基づいたイベントも開催され、台湾の伝統芸術を身近に体験できます。宜蘭のソウルフードが一堂に集合しているフードコートは地元の人にも大人気です。
国立伝統芸術センター(日本語HP)https://www.ncfta.gov.tw/jp/
宜蘭駅からのアクセス:
台湾鉄道に乗り「羅東駅」下車、羅東バスターミナルから621番に乗り「国立伝統芸術センター駅」下車。
所要時間:約50分
牛の舌という名前と見た目はなかなかのインパクト。ハチミツ風味のほんのり甘く、パリッとした薄い焼き菓子です。台湾では、赤ちゃんが生まれて満四か月の儀式として、穴をあけた焼き菓子に赤い紐を通し、ネックレス状にして赤ちゃんの首にかけた後、皆にふるまう伝統があります。「收涎」と呼ばれる儀式で赤ちゃんの健康と健やかな成長を願います。諸説ありますが、宜蘭地方では、その焼き菓子が牛の舌の形に似ていたことから「牛舌餅」と呼ばれるようになったと言われています。 プレーンはハチミツが練りこまれた素朴で優しい甘さ、その他にも黒糖やピーナッツ、ごまイチゴや海苔、宜蘭の名産の三星ネギなどの味があります。口にすると、クッキーとおせんべいの中間のような独特な食感に2枚3枚はペロリと食べられる軽さも魅力です。パリッとした硬いタイプがスタンダードですが、ソフトタイプの牛舌餅もあります。ソフトタイプは厚みがあり、牛タン感が倍増です。割れないように持って帰るためには注意が必要ですが、お手頃価格でばらまき用のお土産にもぴったりです。